竹中美根子(放送を語る会・大阪)

  NHK総合 被災地から世界に届け 10年分のありがとう! 3月13日放送

                                                  

 被災者達が家族や友人らに今まで言えなかった「ありがとう」を伝える番組です。宮城県気仙沼市の住民がつくった「委員会」に寄せられた物語から被災地の人々を見つめ直しています。気仙沼に関係した花や魚等が挿絵に書かれた可愛い手作りの感謝状を委員会で作りました。避難所の責任者を務めた坂本さんは避難所の運営、商店街設立を支えてくれた自治会長さん3人に、震災後、皆でホテルのお風呂に入れてもらった思い出のホテルの露天風呂で感謝状を読みあげました。自治会長さんは思いがけない感謝状に感激し「高齢者が多い中で坂本さんは病院にかかっている高齢者の人達のお薬を病院まで行き、お薬を1日がかりでもらい配布した人です。逆に感謝状をあげたい位です」とお風呂の湯気で泣いている顔が見えなかったですが、感動のシーンでした。   

 当時大学生だった人が津波の様子を見に行こうとしたら、最前線に立ち人に注意を与えていた警察官に気仙沼の訛りのある言葉で「危ねえから早く戻りなさい」と注意してくれました。非常時に自分も大変なのに、人の為、地域の為に命を救ってくれたあの日の警察官にどうしてもお礼が伝えたくて感謝状を書きました。気仙沼に生きる事を決めるきっかけになりました。家族へ、友達へ、同僚へ、楽天のマー君にも感謝状で、ゲストのイノッチや南野陽子さんももらい泣きの感動のドラマでした。私も目頭が熱くなりました。本当にホッコリする番組でした